日本地質学会第132回学術大会で地学専攻学生2名が学生優秀発表賞を受賞

2025年9月14-16日に行われた日本地質学会第132回学術大会の学生優秀発表賞に,以下の2名が選ばれました。

髙橋 恒佑(博士課程前期1年; 地質・古海洋グループ)
北海道蝦夷層群のチューロニアン/コニアシアン境界における大型化石・炭素同位体比統合層序と高精度国際年代対比

辻本大暉(博士課程前期2年; 地質・古海洋グループ)
下北半島北東部に露出する中新統・蒲野沢層からの熊野カルデラ由来のテフラの発見

小惑星べヌーの砂に生命を構成する「糖」が存在 ―アミノ酸、核酸塩基に並ぶ主要な生命材料分子を検出―

小惑星のカケラである隕石からは、生命の材料分子であるアミノ酸、核酸塩基、糖が検出されています。
このことから、隕石によって宇宙から地球にもたらされた分子が、生命の材料として使われたという仮説が提案されています。日米の小惑星サンプルリターン計画「はやぶさ2」と「OSIRIS-REx」では、地球物質の混入がない小惑星試料から、核酸(DNAとRNA)の構成分子である核酸塩基とリン酸、タンパク質の構成分子であるアミノ酸の存在を明らかにし、隕石による生命材料分子の供給を裏付けました。
しかし、核酸の材料となる分子群のうち糖だけは見つかっていませんでした。

東北大学大学院理学研究科の古川善博准教授らの研究グループは、炭素質小惑星ベヌーから持ち帰った小惑星の砂から、核酸のうちRNAを構成するリボースと、生命代謝の主要なエネルギー源であるグルコースを含む6種類の糖を検出しました。
この結果は、地球外に生命を構成する糖が存在し、地球に降り注いでいたことの決定的な証拠です。
また、宇宙におけるグルコースの存在を示した初の証拠となり、宇宙にはこれまで考えられていた以上に生命活動を支える分子が存在することが明らかになりました。

本研究成果は、日本時間2025年12月2日(火)19時公開の科学誌Nature Geoscienceに掲載されました。

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地層圧縮で発生する「巨大なしわ」が地殻強度高めることを実験で実証 -地殻強度の定量化や地震リスク評価の有用な指標に-

フランス菓子ミルフィーユのような層状構造をもつ地層では、圧縮を受けると褶曲(しゅうきょく)と呼ばれるしわが形成されます。
中でも局所的に折れ曲がる、キンクと呼ばれる構造が現れることがあります。
近年、材料科学の分野では、層状構造を持つ材料が変形する過程で、キンク強化と呼ばれる現象が生じることが報告されています。
これは、キンクが形成されることで材料の強度が上昇する現象です。
しかしながら、地質学の分野ではこれまでキンクの形成と強度に関して一貫した知見は得られておらず、キンクが形成されると地殻の強度は低下するという逆の考え方もありました。

本専攻の長濱 裕幸 教授、武藤 潤 教授、横山 裕晃 大学院生、大船 十夢 学部生(研究当時)をはじめとする研究グループは、実験を通じて、強度の上昇をもたらすキンクは、左右対称な対称傾角の形状(rank-1接続の条件)を満たすことを実証しました。
自然界でもこのようなキンク構造が存在することから、地殻の強度上昇をもたらし、さらには地震の発生にも影響を及ぼしている可能性があることを示唆しています。

本成果は9月26日、オープンアクセスの科学誌Scientific Reportsに掲載されました。

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Nature Index 2025 地球環境科学分野で東北大学が国内研究機関2位にランクイン

東北大学は、世界の研究成果を国・地域・機関ごとに可視化するデータベース「Nature Index」において、地球環境科学分野で国内研究機関第2位、世界第93位にランクインしました。
ランキング詳細リンク
Nature Indexは、生物学、化学、地球環境科学、健康科学、物理学の5分野について、直近12か月間に国際的に評価の高い145誌に掲載された論文をもとに研究成果を集計しています。
今回の評価は、東北大学の理学部地学専攻・地球物理学専攻、環境科学研究科をはじめとする地球環境科学分野の研究成果が国際的に高く評価されたことを示すものです。

地学専攻学生2名が日本地球化学会第72回年会 学生発表賞を受賞

9⽉17⽇-19⽇に東北大学で開催された日本地球化学会 第72回年会において、松下隼之介さんと髙瀬大河さんが学生優秀賞と学生奨励賞を受賞しました。

この賞は、きわめて優れた口頭・ポスター発表を行った日本地球化学会学生会員に授与されるものです。

学生優秀賞

松下隼之介(地学専攻博士課程前期1年)

発表タイトル: CI コンドライトYamato-980115中普通コンドライト様ゼノリスの起源と進化

学生奨励賞

髙瀬大河(地学専攻博士課程前期1年)

発表タイトル: 小惑星Ryugu・Bennu試料中の非晶質Na-Mgリン酸塩相の化学的特徴

地学専攻の学生4名が日本地球惑星科学連合2025年大会で学生優秀発表賞を受賞

2025年5月25日-30日、日本地球惑星科学連合2025年大会が開催され、本専攻より以下の4名が「学生優秀発表賞」を受賞しました。

宇宙惑星科学セクション
角南 沙己さん (資源・環境地球化学グループ 博士課程前期2年)

固体地球科学セクション
浮田 泰成さん (火山学・地質流体研究グループ 博士課程後期2年)

喜多 倖子さん (断層・地殻力学グループ 博士課程後期2年)

古川 旦さん (地殻進化学グループ 博士課程後期2年)



参照 : 日本地球惑星科学連合2025年大会 学生優秀発表賞受賞者

太古の海底熱水活動が生命の必須元素リンの供給源だった!?〜35億年前の熱水変質による海底玄武岩中のリン動態を解明〜

リンはDNAやRNAなど生命に不可欠な生体分子を構成する元素です。これまで太古代の海洋ではリンが極度に枯渇していたと考えられており、初期生命がなぜリンを利用し始めたのかは未解明でした。

本専攻の塚本雄也 大学院生(研究当時)、掛川武 教授の研究グループは、西オーストラリアに産する約35億年前の海底を構成した岩石のコア試料を用い、当時の熱水活動により岩石からリンが著しく溶脱していたことを明らかにしました。
さらに溶脱は高濃度の二酸化炭素を含む熱水によることを突き止め、当時の海底熱水活動が海洋への重要なリン供給源であった可能性を定量的に示しました。
本成果は、熱水活動が初期生命にとって不可欠な元素の循環に寄与していたことを示し、生命起源と進化に関する研究に重要な情報を提供するものです。

本研究成果は、2025年6月18日に科学誌Geochimica et Cosmochimica Acraのオンライン版で公開されました。

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太陽系の「石のタイムカプセル」の”模様”を数値計算で再現!〜小惑星や隕石に含まれる不思議な形をした鉱物の結晶成長過程の解明へ〜

名古屋市立大学 三浦均准教授、本専攻 中村智樹教授、森田朋代さん、渡邉華奈さん、中国科学院・立命館大学 土`山明教授、北海道大学 木村勇気教授、宇宙航空研究開発機構 小山千尋研究開発員らの共同研究グループは、小惑星や彗星、隕石などの地球外物質に含まれるミリメートルサイズの球状粒子「コンドリュール」が溶融状態から急冷凝固する過程の数値シミュレーションを行い、特異な形の鉱物「棒状カンラン石」の結晶成長過程を世界で初めて理論的に再現しました。
本研究成果により、今後、国際宇宙ステーションにおける微小重力環境下でのコンドリュール再現実験と合わせて、初期太陽系における物質進化過程や惑星形成過程の理解が飛躍的に進むことが期待されます。

本研究成果はScienceの姉妹誌である「Science Advances」(令和7年5月24日付)に掲載されました。

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古川善博准教授と坂巻竜也助教が日本地球惑星科学連合(JpGU) 西田賞を受賞

日本地球惑星科学連合(JpGU)が行なっている西田賞の2025年受賞者が公表されました。
本専攻に所属する古川善博准教授と坂巻竜也助教が受賞しました。
5月28日に幕張メッセで授賞式が行われます。

https://www.jpgu.org/nishidaprize

2025-06-02追記
関連記事 : https://www.sci.tohoku.ac.jp/news/20250602-13771.html

大島泰周さんが生命の起源・アストロバイオロジー学会 第49回学術講演会 学生優秀口頭発表賞を受賞

地球惑星物質科学科 4年 大島 泰周さんが、生命の起源・アストロバイオロジー学会 第49回学術講演会 学生優秀口頭発表賞を受賞しました。

受賞者:大島 泰周(おおしま たいしゅう)
賞 名:第49回生命の起源・アストロバイオロジー学会 学術講演会 学生優秀口頭発表賞
受賞論文タイトル:リボースと核酸塩基からのヌクレオシド合成に対するホウ酸の影響
受賞日:2025年3月28日
備 考:生命の起源・アストロバイオロジー学会