5大大量絶滅の4回目にあたる約2億年前の三畳紀末の大量絶滅を境に、それまで繁栄していたワニの先祖の大型爬虫類が絶滅し、恐竜の多様化が始まりました。
それまで小さく地味だった三畳紀の恐竜は三畳紀末の大量絶滅以後に急速に大型化して、ジュラ紀以降の繁栄につながりました。
この大量絶滅の原因は、超大陸パンゲアの分裂を引き起こした大規模火山活動であると考えられていました。
しかし、火山活動がどのように環境変動を引き起こしたかは不明でした。
本専攻の海保邦夫教授(現:東北大学名誉教授)らの研究グループは、堆積岩の加熱実験を行い、比較的低い温度では二酸化硫黄が、高い温度では二酸化炭素がより多く放出されることを明らかにしました。
さらに、大量絶滅を記録した地層から発見した加熱温度に制御されて生成する堆積有機分子の種類の変化から、火山活動が低温から高温へ移行したと推定しました。以上の結果から、三畳紀末の大量絶滅は次のプロセスで起きたことを提唱しました:
● 大規模火山活動のマグマが、比較的低温で堆積岩を加熱した結果、大量の二酸化硫黄が生成された。
● 二酸化硫黄が成層圏に入り、硫酸エアロゾルを形成した。
● 硫酸エアロゾルが太陽光を反射し、光合成阻害や地球寒冷化などにより生物の大量絶滅が起こった。
本研究の成果は、国際誌 「Earth and Planetary Science Letters」に掲載されるのに先立ち、1月12日付電子版に掲載されました。
編集者により重要と判断され、特別早く出版されることになりました。
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