ガラスはなぜゆれて、なぜこわれ始める?―分子のゆれから降伏まで、ひとつの理論でつなぐ―

ガラスは、建材や光学部品、電子デバイスなどに広く使われている重要な材料ですが、その性質には未解明な点が多く残されています。中でも、ガラスをつくる分子特有の「ゆれ(分子振動)」と、ガラスにかける力を強くしていくとあるところで急にこわれ始める「降伏」は、多くのガラスに共通して現れる性質として注目されています。これまで、どちらか一方なら説明できる考え方はありましたが、両方を一つの見方でまとめて説明することは難しいままでした。

本専攻の須田誠大学院生らは、これまでガラスの分子振動を説明するために使われてきた理論モデルに着目し、このモデルに力を加えると、降伏が起こることを示しました。今回の成果は、ガラスの分子レベルの「ゆれ」と、「こわれ始め方」のつながりを考える手がかりになります。ガラスという物質状態の理解を深めるだけでなく、将来的にはガラス材料の設計や耐久性評価をより効率よく進めるための基礎になると期待されます。

本成果は2025年12月18日付で学術誌Physical Review Lettersに掲載されました。

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