機能性流体を用いた誘発地震抑制技術の開発に成功―地震を起こす断層滑りにブレーキをかける地震抑制技術の黎明―

様々な地下開発では、地下に流体を注入する際に断層の応力状態が変化し、微小地震が発生しますが、時に被害を伴う誘発有感地震が発生してしまうことがありました。これまで、注入する流体の量を減らすなどの対策が試みられてきましたが、経済性や技術的な制約があり、抜本的な解決策は見つかっていませんでした。

東北大学流体科学研究所の椋平祐輔准教授、Lu Wang氏(研究当時:流体科学研究所 特任助教)、大学院理学研究科附属地震・噴火予知研究観測センターの矢部康男准教授、本専攻の澤燦道助教、武藤潤教授の研究グループはせん断増粘流体(STF)を、断層を模擬した粉末に付与し、その摩擦特性を実験的に調べました。その結果、STFを用いると断層の摩擦特性が変化し、断層滑りを安定化させ、地震の発生を抑制できる可能性を示しました。

今回の成果は、STFを使ってより安全な地下資源開発を実現できる他、将来的に地震の抑制技術開発の第一歩となる可能性もあります。

本研究成果は、2025年12月19日付で、米国地球惑星連合の国際学術誌Geophysical Research Lettersに掲載されました。

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