生命起源、地球−生命共進化の解明に挑む
資源・環境地球化学分野では、初期地球と生命についての複合的な研究を行っています。生命がいつどのようにして地球に誕生し、地球と生命がどのように進化したのか、この疑問の解明は現代科学に残された大きな課題です。我々の分野では最古の生命痕跡の探索、初期生命が生息した地球環境の解明、生命が関与した鉱床資源の形成を地質学的・地球化学的なアプローチで探求すると共に、生命誕生に至る有機物の生成と化学進化について地球化学・有機化学・分子生物学的なアプローチで探求し、生命の起源と地球・生命の初期進化について複合的な研究と研究者の育成を行っています。
1.地球・生命の共進化
太古代と原生代の岩石の中には、初期の地球環境変動や生命に関する記録が残されているものがあります。しかし、そのような岩石は稀であり、記録された情報を読み解くことも容易ではありません。また、鉄鉱層や石油など人類社会には欠かせない資源も、形成された時代の地球環境変動や生命の活動に深く関わっています。私たちの研究グループでは太古代と原生代の岩石、地球最古の縞状鉄鉱層から現代の石油湧出層、海底熱水噴出孔に至るまで、世界中に点在する初期地球でできた岩石の地質調査を行い、それらの試料中の有機物と鉱物をナノスケールで化学分析することにより、初期地球と初期生命の関わりを明らかにする研究を行なっています。

カナダ、ガンフリント層で発見した約19億年前の新しいタイプの微生物の化石

グリーンランド、イスア地域で調査した最古の生命の痕跡を含む約38億年前の岩石